米中央軍が対IS報告書を楽観的に改ざんか、情報分析官ら内部告発
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【9月11日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」やシリアの国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」系武装組織の勢力が実際より弱く見えるよう、複数の米軍上級幹部が情報分析報告書を改ざんしていると、情報分析官50人以上が訴えていたことが分かった。米ニュースサイト「デーリー・ビースト(Daily Beast)」が10日、報じた。
報道によると、米中央軍(US Central Command、CENTCOM)の複数の上級幹部が、イスラム過激派との戦いを米国は有利に進めているとのホワイトハウス(White House)の楽観的な見方に合わせて報告書を書き換えていたという。
デーリー・ビーストは「国防情報局の上級幹部の中に、がんが巣くっている」との国防当局者の発言を引用している。
同サイトによれば、中央軍に所属する上級分析官2人が7月、署名した内部告発状を国防総省の監察長官に宛てて送ったことで報告書の改ざん疑惑が浮上した。2人は、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領への説明にも使われた複数の報告書で、過激派組織の勢力が自分たちの信じているより弱く描かれていたと主張している。
デーリー・ビーストは、この2人の内部告発を50人の情報分析官が支持しており、問題の報告書の詳細について知っている人物が11人いると、個人名を出さずに伝えている。(c)AFP