【9月11日 AFP】米ニューヨーク市警(NYPD)のウィリアム・ブラットン(William Bratton)警察委員長は10日、NYPDの警察官が元男子プロテニス選手のジェームス・ブレーク(James Blake)氏を誤って拘束した際、荒々しい手段をとったことを謝罪した。

 アフリカ系米国人の血を引くブレーク氏は、警察官に手錠をかけられ、地面に倒されて15分にわたり拘束された。

 米紙ニューヨーク・デーリーニューズ(New York Daily News)によれば、カメラの映像を見たブラットン警察委員長は、問題の場面で「拘束時に不適当な量の力が使われた」のではないかと懸念を示し、ブレーク氏を引き止めた警察官には内勤を言い渡したという。

 世界ランク4位に到達した経験もある35歳のブレーク氏は、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)の会場へ向かうため、マンハッタン(Manhattan)のホテルを後にしたところ、詐欺事件に関わった可能性があるとして、白人警官の集団に取り押さえられた。

 ブレーク氏は男子ツアーで通算10勝を挙げ、賞金約800万ドルを獲得した後、2013年に現役を引退した。

 全米テニス協会(USTA)は声明を出し、事件に対する不安と、ブレーク氏に対するサポートを表明した。

「USTAはこの事件を受けて、ひどく心を痛めています。ジェームスは善良な市民の模範で、コート内外での活躍が、ファンやそうでない人も魅了しています。捜査の開始に伴い、われわれはいかなる方法にせよジェームスを支えていきます」

(c)AFP