公用語を英語からウルドゥー語に、パキスタン最高裁が命令
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【9月10日 AFP】パキスタン最高裁判所は9日、3か月以内に公用語を英語からウルドゥー語に切り替えるよう連邦政府と4州に命じた。英語を話せる一部エリートと話せない大半の国民との間の「社会的分断」を解消するのが目的。
人口約2億人のパキスタンには、ウルドゥー語を含む主要6言語に加え、少数民族などが話す数十の地域言語がある。中でもウルドゥー語は共通語とみなされ、大半の人々が第二言語として話せるという。
だが、法律文書や裁判所の命令、その他あらゆる公式発表には、1947年に英国から独立した後も68年間にわたって英語が使われており、一部の専門家が「言語的アパルトヘイト(人種隔離政策)」と呼ぶ国民の分断につながっていた。
ただし、過去にウルドゥー語を全国で使用しようとの試みは地域言語の支持者から反発を受けている。最も大きなものでは、旧東パキスタンのベンガル人たちが1971年、独立戦争を経てバングラデシュを建国している。(c)AFP