石炭都市「緑の未来」目指し投資移行 オーストラリア
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【9月9日 AFP】世界最大規模の石炭輸出港を持つオーストラリア南東部ニューサウスウェールズ(New South Wales)州の都市、ニューカッスル(Newcastle)が8月下旬、化石燃料産業への資金を引き揚げ、持続可能な事業への投資に重点を置くことに転換する方針を発表した。
2億6800万豪ドル(約220億円)の投資資金を運用するニューカッスル市議会は8月25日、「環境的・社会的責任のある投資」へ積極的に移行していくことを投票で決定した。デクラン・クローゼン(Declan Clausen)市議は「わが市の地元経済において、石炭が非常に大きな部分を成していることに疑いの余地はない」「石炭輸出はこれからも続いていくだろう。しかし我々はまたもっと広範な社会の変化していく期待に応えて、環境を破壊する新たな巨大資源プロジェクトから、より持続可能なプロジェクトへと投資の重点を以降させていくだろう」と述べた。
シドニーの北約170キロに位置するオーストラリア7番目の都市ニューカッスルは、石炭中心の重工業からの投資引き揚げを決議した同国の都市の中で最大規模。同市は現在、低排出と再生エネルギーを研究するオーストラリア連邦科学産業研究機構(Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation、CSIRO)が拠点としており、クローゼン市議は「ニューカッスルは変化しつつある」と語っている。
同市のマイケル・オズボーン(Michael Osborne)副市長はAFPの取材に対し、投資引き揚げは「すぐにも行われる」だろうと述べ、再生エネルギーへの投資の移行に今後約5年が見込まれると語った。(c)AFP/Glenda KWEK