ドイツ、移民流入による今年の経済負担予測1兆3200億円
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【9月6日 AFP】ドイツの日刊紙「フランクフルター・アルゲマイネ(Frankfurter Allgemeine Zeitung)」は5日、難民申請を希望する記録的な移民の受け入れによる同国の経済負担額は、昨年度の4倍となる100億ユーロ(約1兆3200億円)に達する可能性があると報じた。
欧州最大の経済大国であるドイツには、今年だけでも、難民申請を希望する移民約80万人が流入するとみられているが、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は5日、均衡の取れた予算をまとめると述べた。
フランクフルター・アルゲマイネ紙は、昨年の難民申請者20万3000人にかかった費用に従って今年の費用を算出。ドイツでは今年約45万人の難民申請があることを予測し、56億ユーロ(約7400億円)の予算を用意していた。しかし流入する移民の増加を受け、100億ユーロという数字は連邦や地域、地方など全てのレベルの行政の推定予算と一致することが見込まれるという。
ドイツは難民申請者1人ごとに、申請中の宿泊費や食費、医療費、毎月の手元金143ユーロ(約1万9000円)などを合計し、1万2000~1万3000ユーロ(約160万~170万円)の費用が地元当局の負担になると予測している。
その上、各地域で政府が雇用する追加の教職や、移民・難民問題に対応する連邦政府の職員2000人、警察の強化などで5億ユーロ(約660億円)が必要となる可能性があるという。
メルケル内閣は6日夕方、各州および地方行政の負担分についての話し合いを行う予定で、予算の負担分は今月24日までに決定される。(c)AFP