【9月6日 AFP】サッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)は5日、各地で予選が行われ、グループEのイングランドは6-0でサンマリノを下し、本大会出場を決めた。

 イングランドはウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)が幸運なPKを決めて先制すると、相手DFクリスティアン・ブロッリ(Cristian Brolli)のオウンゴールとロス・バークリー(Ross Barkley)の代表初ゴールで3-0とリード。さらに交代出場のセオ・ウォルコット(Theo Walcott)が終盤に2得点、ハリー・ケイン(Harry Kane)も1ゴールを挙げた。

 いつものようにサンマリノから大勝を収めたイングランドは、これでFIFAランキング193位のサンマリノとの6試合で、合計37得点を挙げている。

 ルーニーはこの試合で、1966年のW杯イングランド大会でチームを優勝に導いたボビー・チャールトン(Bobby Charlton)氏が持つ通算106試合出場、最多の49ゴールに並んだ。しかし後半13分でお役御免となったため、記録の更新はひとまずお預けとなった。

 また面白いことに、ブロッリのオウンゴールは、イングランド代表が得た通算49個目のオウンゴールだった。このためイングランドの最多得点ランキングの首位は、チャールトン氏、ルーニー、オウンゴールの三つどもえとなっている。

 またチームを率いるロイ・ホジソン(Roy Hodgson)監督は、この機会を使ってジョンジョ・シェルビー(Jonjo Shelvey)に久々となる代表のピッチを踏ませた。3年前に代表初出場を果たした同じサンマリノ戦で2キャップ目を刻んだシェルビーは、乾燥したでこぼこのピッチで中盤の底に陣取った。

 大勢の注目を集めていたルーニーは、試合開始から程なくしてネットを揺らした。前半13分、主審にしかわからない理由でマルコ・ベラルディ(Marco Berardi)のファウルが宣告され、イングランドにPKが与えられると、これをルーニーがゴール右下の隅に決めた。

 その後イングランドは、ルーク・ショー(Luke Shaw)のクロスがブロッリの頭に当たってサンマリノゴールに吸い込まれ、リードを広げると、後半開始直後には、右サイドを突破したアレックス・オックスレイド・チェンバレン(Alex Oxlade-Chamberlain)のクロスにバークリーが頭で合わせ、代表初ゴールを決めた。

 この時点で、後はルーニーが歴代最多50得点目を挙げるだけという雰囲気が生まれたが、ホジソン監督は、後半15分を待たずに主将のルーニーに代えてケインを投入することを選択し、アウェーに駆けつけた2550人のイングランドサポーターを落胆させた。

 2016年にフランスで行われる本大会出場を確定させたイングランドは、8日に予選8連勝を懸けてホームのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)にスイスを迎える。(c)AFP/Tom WILLIAMS