パレスチナ人が米観光客を誤って襲撃、ヨルダン川西岸
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【9月4日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のヘブロン(Hebron)で3日、米国人観光客の男性5人が乗った車がパレスチナ人らの襲撃を受け、2人が軽傷を負った。ユダヤ人入植者と間違われたとみられる。
パレスチナ人20万人が暮らすヘブロンでは、市中心部にユダヤ人入植者およそ80戸約700人がイスラエル軍に守られて住んでおり、たびたび衝突が起きている。
警察の発表によると、観光客らは車で移動中に襲われ、火炎ビンや石を投げつけられた。あるパレスチナ人男性が5人を自宅にかくまい、その後到着したイスラエル治安部隊が安全なところまで誘導したという。
5人は戒律を順守するユダヤ教徒のふちなし帽をかぶっており、ヘブロンにある宗教史跡「マクペラの洞穴 (Cave of the Patriarchs)」を捜している途中、パレスチナ人地区にうっかり進入してしまったという。「マクペラの洞穴 」はイスラム教徒にはイブラヒミモスク(Ibrahimi Mosque)として知られている。
イスラエルの民放テレビ局チャンネル2(Channel 2)は5人について、米ニューヨーク(New York)のブルックリン(Brooklyn)にあるユダヤ教神学校の学生だと伝えた。同テレビによると、5人の乗っていた車は放火されたが、既に全員が脱出した後だったという。
パレスチナ治安当局筋によれば、パレスチナ人らは5人をユダヤ人入植者だと誤解して襲ったという。(c)AFP