【9月2日 AFP】米国は1日、思想や政治的な活動を理由に不当に身柄を拘束されているとみられる、世界の女性20人の窮状に光を当て、釈放を求める運動を開始した。

Free the 20(20人を自由に)」と名付けられたこの運動は、人権としての女性の権利向上を目的に189か国が署名した「北京宣言」から20年となるのを機に計画された。

 米国のサマンサ・パワー(Samantha Power)国連大使は、同運動やキャンペーン用のハッシュタグ「#FreeThe20」を発表し、ジャーナリストや活動家らに対し、拘束されている女性20人について報道するよう呼び掛けた。

 パワー大使によると、この20人は、その窮状が最悪であるという理由からでなく、問題の様相を象徴しているとの理由で選定された。北京宣言から20年となる今月27日までの各日、20人の事例を一例ずつ紹介していくという。20人には、エチオピア人3人、中国人3人、アゼルバイジャン人2人が含まれるが、この運動は、ある特定の国を標的にしたり除外したりしたものではないと述べた。

 運動で最初に名前が挙がったのは、中国当局に拘束されている同国の弁護士、王宇(Wang Yu)氏(44)。パワー大使は、王氏が社会的弱者の正義のために闘っていることを理由に「国営メディアによって苦しめられ、脅され、中傷され続け、2015年7月9日、夫と共に拘束された」と語った。(c)AFP