【9月1日 AFP】8月31日に米アイオワ(Iowa)州で実施された次期米大統領選の共和党候補者に関する世論調査で、元神経外科医のベン・カーソン(Ben Carson)氏(63)が、不動産王ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(69)と並んで支持率トップに立ったことが明らかになった。政界出身ではない異色の候補者らが支持率を大きく伸ばしている。

 支持率争いで2位に付けていたカーソン氏は、アイオワ州と全米で支持率を伸ばし、選挙遊説で大いに力を発揮している。

 モンマス大学(Monmouth Univer)が行った今回の世論調査によると、トランプ氏とカーソン氏は、どちらも支持率23%で並んでいる。

 他に2桁の支持率を獲得したのは同じく政治経験のない、コンピューター大手ヒューレット・パッカード(Hewlett PackardHP)元最高経営責任者(CEO)のカーリー・フィオリーナ(Carly Fiorina)氏だけで、支持率は10%だった。

 上院議員のテッド・クルーズ(Ted Cruz)氏、スコット・ウォーカー(Scott Walker)ウィスコンシン(Wisconsin)州知事、ジェブ・ブッシュ(Jeb Bush)元フロリダ(Florida)州知事が上位5位に入っている。

 カーソン氏は、アフリカ系米国人として初の共和党大統領候補の指名獲得を目指している。デトロイト(Detroit)で「極貧の」子ども時代を過ごしたという同氏は、大統領選の選挙運動を通じて、全米で最も著名な医師の一人になったが、米国に政治的な「癒やし」と、思いやりの気持ちを取り戻すことを求めると主張している。「放言家」のトランプ氏と比べるとカーソン氏の選挙運動は地味だが、アイオワ州の重要な票田となるキリスト教保守派から強く支持されているとみられている。(c)AFP