【9月1日 AFP】1912年の英豪華客船タイタニック(Titanic)号の沈没で生存した乗客の所持品3点が今月、インターネット競売に掛けられる。オークションを主催する米競売2社が8月31日、発表した。

 今回競売に掛けられるのは、生存者が書いた手紙、最後の昼食メニュー、船内トルコ風呂の体重記録用紙の3点。各出品物の落札価格は数万ドル(数百万円)に達する見込みだ。

 署名入りの手紙や写真等の売買を手掛ける米ライオン・ハート・オートグラフス(Lion Heart Autographs)と米オンライン競売Invaluable.comが主催する9月30日のインターネット競売は、大西洋の海底に沈むタイタニック号の発見から今月で30周年となるのに合わせて開催される。

 現地時間9月30日正午(日本時間10月1日午前1時)開始予定の競売には、世界中から入札することが可能だという。

 出品リストにある昼食メニューは、タイタニック号沈没前の最後の昼食で出された食事のメニューが記されたもので、落札予想価格は7万ドル(約850万円)。

 封筒とともに出品される手紙は、タイタニック号の生存者が沈没事故の6か月後に別の生存者に宛てて書いたもので、当時のつらい経験について言及されている。

 また、タイタニック号船内に設置されていたトルコ風呂の脱衣所で体重を記録するために使われていた装置の計量用椅子で印刷された記録紙片も出品される。現時点で確認されている4枚のうちの1枚だ。

 3点の品はそれぞれ、救命ボート1号に乗船して沈没事故から逃れることに成功した数少ない乗客らが所持していたもの。事故当時、救命ボートの多くは、氷のように冷たい海に沈む乗員乗客1500人以上を残したまま事故現場を離れていったとされている。

 入札は、www.invaluable.com、www.eBayliveauctions.com、www.lefigaro.fr、www.epailive.com.などで行うことができる。(c)AFP