【9月1日 AFP】トルコ南東部ディヤルバクル（Diyarbakir）の裁判所は8月31日、米国に本社を置く報道機関「バイス・ニュース（Vice News）」の英国人ジャーナリスト2人に対し、テロ関連容疑での再勾留を命じた。2人の拘束を受け、同国での報道の自由をめぐる新たな懸念が生まれている。

 バイス・ニュース側は、2人にかけられた容疑は「事実無根」であり、報道の検閲だと非難。また、著名人権団体からも2人の即時釈放を求める声が上がっている。

 裁判所の発表によると、英国人ジャーナリスト2人とイラク人通訳者1人が、イスラム過激派組織「イスラム国（Islamic State、IS）」に代わって「テロ活動に携わった」として訴追された。

 バイス・ニュースによると、当初の情報では、ジャーナリストらは当局の許可を受けずに撮影を行っていたために拘束されたとされていたが、その後、ISを支援したとの疑いがかけられたという。

 ジャーナリストらは先週、クルド人反政府勢力に対する軍事作戦が行われているトルコ南東部での騒乱を取材中に、身柄を拘束された。現在はディヤルバクルで勾留されており、今後、裁判にかけられる見込み。ISに関与した証拠については、今のところ詳細は明らかにされていない。(c)AFP