英音楽祭「グラストンベリー」、観客が残した長靴を難民に寄付
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【8月29日 AFP】英国で毎年開かれる世界最大級の野外音楽祭「グラストンベリー・フェスティバル(Glastonbury Festival)」の来場者によって会場に残された数百足のゴム長靴が、フランス北部のカレー(Calais)に滞在する難民たちに寄付された。主催者が28日、明らかにした。
今年は英イングランド(England)南西部の農場で6月に開催されたグラストンベリー・フェスティバルだが、約17万5000人の聴衆を集めるフェスティバルの終了後、来場客が残した物を片づけるだけで、毎年多大な労力が費やされるという。
だが、主催者は今回、参加者が残したゴム長靴500足と、レインコート2000着、救急箱などをカレーの難民に寄付することに決めた。
現在、英仏を結ぶ英仏海峡トンネル(Channel Tunnel)の入り口に近いカレーの港周辺では、数百人の難民がキャンプ生活を強いられている。
同フェスティバルは公式ウェブサイトで発表した声明で、「カレーにいる難民たちは絶望的な環境で生活している。人間的な生活を送るのに必要な物資を支援できれば非常にうれしい」と述べた。
グラストンベリー・フェスティバルの会場は、イベント期間中に雨が降ると泥まみれになるため、長靴を持参する来場客も多いという。
フローレンス・アンド・ザ・マシーン(Florence + The Machine)、カニエ・ウエスト(Kanye West)、ザ・フー(The Who)などがヘッドライナーを務めた今年のフェスティバルでは、1枚当たり225ポンド(約4万2000円)でチケットが販売された。
同フェスティバルは政治活動や慈善事業を行うことでも知られており、国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)や国際NGOのオックスファム(Oxfam)などに収益金が寄付される。(c)AFP