ネスレ、「奴隷労働」由来のキャットフード販売か 米で集団訴訟
このニュースをシェア
【8月28日 AFP】スイス食品大手ネスレ(Nestle)が、奴隷労働を行っているタイの業者から調達した魚であることを知りながら、キャットフード「ファンシーフィースト(Fancy Feast)」の原材料に使っていたとして、同製品の消費者らが27日、米ロサンゼルス(Los Angeles)の連邦裁判所に集団代表訴訟を起こした。
原告側は、ファンシーフィーストが奴隷労働と関連していることを知っていれば購入しなかったとして、米カリフォルニア(California)州内のファンシーフィースト消費者を代表して訴えを起こした。
訴状によるとネスレはタイの食品会社タイユニオン・フローズンプロダクツ(Thai Union Frozen Products)から高級ブランドの商品として米国内で販売されるシーフードベースのペットフード1300万キログラムを輸入したが、この原材料の一部が奴隷労働に由来していたという。
奴隷労働者は、タイより貧しい近隣のミャンマーやカンボジアから人身売買されて来ることが多く、乗組員を必要としている漁船の船長に売られている。訴状によれば、漁船での労働は1日最大20時間に及び、賃金はほぼ支払われないか全く支払われず、仕事が不十分だった場合には暴力を振るわれたり、殺されたりすることもあるという。(c)AFP