米TV記者銃殺で銃規制論再燃、被害者父「臆病者の政治家」を非難
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【8月28日 AFP】米南部バージニア(Virginia)州でローカルテレビ局の生中継中に女性リポーターと男性カメラマンが銃撃され死亡するという凶悪事件が発生したことを受けて、同国では改めて銃規制強化を求める声が相次いでいる。
2012年、コネティカット(Connecticut)州ニュータウン(Newtown)の小学校で発生した銃乱射事件や、今年6月にサウスカロライナ(South Carolina)州チャールストン(Charleston)の黒人教会で発生した銃撃事件など、米国では銃乱射事件が発生するたびに、銃入手の容易さが問題視され、行動を求める声が上がる。
26日に発生した銃撃事件も例外ではない。この事件では、同州ロアノーク(Roanoke)のCBS系列ローカルテレビ局WDBJの朝の番組で、生中継でインタビューを行っていたリポーターのアリソン・パーカー(Alison Parker)さん(24)とカメラマンのアダム・ウォード(Adam Ward)さん(27)が至近距離から撃たれ死亡。ウォードさんが犯行の一部始終を撮影した映像は生放送された。
2人を撃ったのは、怒りを制御できず常軌を逸した行動に走るという理由で2013年に同局を解雇されていたベスター・リー・フラナガン(Vester Lee Flanagan)容疑者(41)で、その後、自殺した。
パーカーさんの父親のアンディ(Andy Parker)さんは、娘の死によって心に深い傷を負ったと語り、今度こそ銃規制のあり方を変えなければと語気を強めて訴えた。
「(国民に武器を保有する権利を認める)合衆国憲法修正第2条(Second Amendment)は支持する。しかし全米ライフル協会(National Rifle Association、NRA)の言いなりになっている臆病者の政治家らに、本腰を入れさせ、悟らせる方法があるはずだ。正気を失った者には銃を入手させないための、分別のある法律を作らせる方法が」
「そこまで難しくはないはずなのに、地方も州も国の政治家も、問題をすり抜けていくばかり。道から缶を蹴り飛ばして、ないことにしようとしている。こんなことは二度と起こってはならない」(c)AFP/Robert MACPHERSON