【8月26日 AFP】フィリピンの故フェルディナンド・マルコス(Ferdinand Marcos)元大統領の息子、フェルディナンド・マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jnr)上院議員(57)は26日、出演したテレビ番組で、来年の大統領選に出馬する可能性を示唆した。

「ボンボン(Bongbong)」の愛称で知られる同氏は、同国の民放テレビ局ABS-CBNの番組で、上院議員として2期目を目指すつもりはなく、「より高位の職」を目指すと語った。

 また同氏は、大統領もしくは副大統領を目指して立候補するのかと尋ねられると、「現時点で決断するのは極めて難しい」と述べるにとどまった。

 20年にわたってフィリピンを支配した父親の故マルコス元大統領は1986年、数百万人もの市民が街頭に繰り出して参加した無血革命「ピープル・パワー(People Power)」により失脚。家族と共に米国へと国外脱出し、1989年に亡命先の米ハワイ(Hawaii)州で死亡した。

 イメルダ・マルコス(Imelda Marcos)元大統領夫人ら、残された家族は1991年にフィリピンへ帰国。元大統領夫妻は国庫から多額の資金を横領し、数々の人権侵害に関与したとの批判を浴びながらも、一家は政界への復帰を果たした。(c)AFP