【8月26日 AFP】学術論文の題目は短いほどいい――学術界で名声を得る秘訣(ひけつ)を探る研究者らが26日、研究結果を発表した。

 引用回数は論文の普及度を測る上で最も信頼できる判断基準だが、題目が簡潔な論文ほど、他の研究者に引用されやすくなると、英国王立協会(Royal Society)のオンライン科学誌「ロイヤルソサエティー・オープンサイエンス(Royal Society Open Science)」に掲載された論文は述べている。

「この結果は、より短い題目の論文の方が理解されやすい(人目を引く)という興味深い仮説と一致する」と、今回の研究を行った英ウォーウィック・ビジネススクール(Warwick Business School)データ科学研究所のエイドリアン・レッチフォード(Adrian Letchford)氏はいう。ちなみに、この研究自体の論文の題目は「短い論文題目の利点」で、冗長な言い回しが多い科学論文の世界では簡潔な表現だ。

 今回、研究チームは、2007~13年によく引用されたものに絞って約14万本の論文に目を通した。題目の長さは、1語から55語のものまであった。その結果、論文題目の長さと他の研究者に引用される回数には、強い相関関係があることを発見したという。

「2011年の場合、論文題目が1字増えるごとに引用回数が約1.78%ずつ減少している」とレッチフォード氏は述べている。一方で同氏は、最終的に「研究論文の成功に影響を与えるのは、その論文の質と重要性であるべきだ」と強調した。

 しかし過去の研究によれば、論文の成功には執筆者の評判、掲載誌の権威、研究分野、題目におけるコロンの使い方も影響を及ぼしうるという結果が報告されている。(c)AFP/Joshua MELVIN