【8月26日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」は25日、シリアのパルミラ(Palmyra)遺跡にあるバール・シャミン神殿(Temple of Baal Shamin)を破壊した際の画像をインターネット上に公開した。

 パルミラ遺跡は国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されており、ISの破壊行為には国際社会から非難が集中していた。

 画像はいずれも動画から抽出した静止画とみられる。爆発物が入っているとみられるたるや小さな容器を神殿内に運び込んだり、柱に設置したりする戦闘員らの姿や、神殿爆破の瞬間とみられる大規模な爆発の様子、現場に残ったがれきの山が写っている。

 神殿は23日に破壊されたとされる。爆破が報じられると、国際社会から激しい非難が巻き起こった。ユネスコのイリナ・ボコバ(Irina Bokova)事務局長は、「新たな戦争犯罪であり、シリアの人々や人類にとって大いなる損失」という見方を示した。

 ISはこれまでにも、制圧した地域にあった歴史的建造物の破壊を繰り返しており、5月21日にパルミラ遺跡周辺がISの手中に陥落すると、同遺跡も同じ運命をたどるのではという懸念が広がっていた。(c)AFP