ブルガリア、軍をマケドニア国境に派遣 戦後最悪の難民危機
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【8月25日 AFP】ブルガリアの国防当局は25日、過去に例のない大量の難民流入が続いている南西部のマケドニアとの国境地帯に軍を派遣する方針を示した。
ブルガリア国防省の作戦・訓練部門の副部長は公共ラジオBNRに対し、「国境警察が実施している国境管理体制を強化するため」、マケドニアとの国境付近にある4か所の検問所に兵士25人と複数の軽武装の車両が展開すると語り、今後必要に応じて増派する可能性もあると述べた。
ブルガリア国防省の報道部門のトップは国境付近に派遣される部隊の任務について、ブルガリア領内の、国境からかなり離れた場所で「訓練に関連した任務」を行うと説明し、国境警察との共同パトロールの実施は考えていないと述べた。
ブルガリアはこれまで1000人を超える警察官を増派するなどして南東部のトルコ国境の管理を強化していたが、最近ギリシャからマケドニアに大量の難民が流入していることを受けて、マケドニアとの国境地帯に対応の焦点を移すことを余儀なくされた。
国境を越えてギリシャからマケドニアに入った難民は欧州連合(EU)加盟国のハンガリーにも流入している。24日だけで2093人がセルビアからハンガリーに入り、一日の人数としては過去最高を記録した。
第2次世界大戦(World War II)後としては欧州最悪の難民危機が広がる中、大量の難民流入に圧倒されたマケドニアは先週非常事態を宣言して国境を封鎖し、EUを目指していた約7000人の難民は行く手を阻まれていた。
ハンガリーの国境付近でAFPの取材に応じた多くの難民は、ギリシャ・マケドニア間の国境を通過した後、セルビアを通って来たと語った。イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」を逃れてイラクのモスル(Mosul)から来たという匿名希望の29歳のITエンジニアは、「マケドニアで2日足止めされた。暴動がひどかった。警察は銃と催涙ガスを使い、高齢の女性が殴られてお金や書類を取り上げられるのを見た」と話した。
難民たちは経済的に豊かなEU加盟国を目指して北に向かっている。(c)AFP