日本代表のジョーンズHC、W杯終了後に退任へ
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【8月25日 AFP】日本ラグビーフットボール協会(Japan Rugby Football Union、JRFU)は25日、エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)が「新たなチャレンジ」に挑戦するため、W杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)終了後に退任すると発表した。
2012年からブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)で指揮を執る55歳のジョーンズHCは、12月31日に契約満了を迎える予定になっていたが、11月1日付けで退任することが決まった。
退任が協会の理事会で了承されたジョーンズHCは、スーパーラグビー(Super Rugby)に新規参入する日本チームの「ディレクター・オブ・ラグビー」も辞任する。
新HCは、日本が開催国を務める2019年大会の準備が本格化する来月開催のW杯後に選出される。
ジョーンズHCは声明を発表し、「日本代表は、より優れている指導者を得て、2019年のラグビーW杯に向けてもっと進化を続けると思います。私は新しいチャレンジをすることになりますが、日本代表は常に私の心の中にあります。今年のラグビーW杯を日本代表HCとしての集大成にしたいと思います」とコメントしている。
ジョーンズHCは先日、南アフリカのストーマーズ(DHL Stormers)と2016年からの2年契約で合意したと報じられ、本人もチームと交渉中であることを認めていた。
ジョーンズHCは、日本代表の合宿地で報道陣に対し、「2015年以降は続けません。私の契約が今年いっぱいというのは公然の事実でした」とコメントしており、自身の将来に関する憶測に終止符を打った。
JRFUの専務理事を務める坂本典幸(Noriyuki Sakamoto)氏は、ジョーンズHC側から協会に辞任を持ちかけたとしている。
「エディー・ジョーンズHC体制になり、日本代表は素晴らしい躍進を遂げてきました。今回、ジョーンズHCから退任の申し入れがあり、本人の意志が固いことから退任を承認することにいたしました」
「この4年間、日本ラグビーの発展に貢献してくれましたジョーンズHCには感謝、そして敬意を表したいと思います。そして、W杯で目標であるベスト8に向けてベストを尽くし、挑戦をしていただきたいと思っております」
2012年4月からオールブラックス(ニュージーランド代表)のレジェンドであるジョン・カーワン(John Kirwan)氏の後任を務めていたジョーンズHCは、2003年のW杯ではオーストラリア代表を決勝に導いている。
日本人の妻を持つジョーンズHCは、2007年のW杯では南アフリカ代表のテクニカルアドバイザーを務め、同代表の大会制覇に貢献している。
ジョーンズHCは、2013年に脳梗塞で倒れているが、復帰後に日本代表は目覚ましい進化を遂げている。
ブレイブブロッサムズは昨年、イタリアに勝利するなどテストマッチ10連勝を飾り、世界ランキングトップ10入りを果たした。
日本がW杯で勝利を挙げたのは1991年大会のジンバブエ戦のみで、来月行われるイングランド大会で躍進が期待されている。(c)AFP/Natsuko FUKUE