【8月19日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)の会長職を退くラミーヌ・ディアック(Lamine Diack)氏が、陸上競技を「モンスター」扱いする中傷的なドーピング報道に苦言を呈した。

 19日に行われた次期会長選の結果、16年にわたってIAAFを率いてきた82歳のディアック氏は、退任に伴い、セバスチャン・コー(Sebastian Coe)氏に後を任せることになった。

 IAAFはここ数週間、陸上界にドーピングがまん延しているのではないかという疑いをかけられているが、ディアック氏は会長として最後の反論を行った。

「世界陸上がここ北京(Beijing)で開催されるが、80%のアスリートが禁止薬物に陽性を示すと言われている。これは確実に間違っている」

 ディアック氏は、米国反ドーピング機関(USADA)の設立により、米国内でのドーピング違反が減少したことを引き合いに出し、「すべての勝者は定期的に検査を受けなければならない」と述べた。

「ケニア、モロッコ、エチオピア、トルコなど、すべての国がこの例にならえば、問題は解決に向かうだろう」

「われわれは毎年、選手が守られ、クリーンな状態でいられるように、大金をつぎ込んでいる」

「ここ数週間、みんなが選手のドーピングについて書き立て、新聞では陸上界をモンスター扱い。全員がドーピングしていることになっている」

「世論というのはこうやって動いていくんだ」