【8月16日 AFP】テニス、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2015)は15日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-4、6-4でジェレミー・シャーディ(Jeremy Chardy、フランス)を下したものの、大麻を吸引していた観客について不満を訴える場面があった。

 世界ランク1位のジョコビッチは、チェアアンパイアに対し「誰かがマリフアナを吸っている。臭いで分かるんだ。めまいがする」と主張。その会話がカメラに拾われた。

 ここから大々的な調査が行われることはなかったため、ジョコビッチはこれ以上のクレームをつけずに試合を続けたが、前の試合でも同じ問題のために集中力が削がれていたことを明かした。

「信じられないよ」としたジョコビッチは、「本当に最悪だった」と続けた。

「誰でも良いけど、そのハイになっている人が明日は戻ってこないことを願う。かなり悪臭だし、迷惑だ」

 ジョコビッチは、世界ランク49位のシャーディから各セット1度ずつブレークを奪い、1時間20分の試合を制して、同対戦カードの戦績を10戦全勝とした。

 決勝の相手は、第2シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)対第4シードの錦織圭(Kei Nishikori)戦の勝者となる。

 シーズン52個目の白星で4度目の大会制覇に王手をかけたジョコビッチは、16日の決勝に勝てば、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2015)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)のタイトルに加え、今年のATPワールドツアー・マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)で5回目の優勝を飾ることになる。

 ジョコビッチは、「今日のようにリズムに乗った勝ち方ができるとうれしい」と試合を振り返り、「2回のブレークで決着がついて良かった。ジェレミーは良いプレーをしていたけど、僕は完璧に集中していて、ベースラインから主導権を握った」と話した。

「決勝に進めてわくわくしている。こういう大会はすべて大事だし、再び決勝で勝てたら良いな」

 マスターズ1000で通算25度目の優勝を目指すジョコビッチは、マレー戦で19勝8敗、錦織戦で4勝2敗と、いずれも勝ち越している。(c)AFP