米コロラドで流出の有毒排水、近隣州に拡散 各地で非常事態宣言
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【8月11日 AFP】米コロラド(Colorado)州の廃坑から大量の有毒排水が川に流出したことを受け、環境科学者らは11日、現地で水質検査を行った。
環境保護局(Environmental Protection Agency、EPA)の職員が誤ってオレンジ色の汚染物質約300万ガロン(約1100万リットル)をコロラド川(Colorado River)の支流アニマス川(Animas River)に流出させたのは5日。その後、有毒排水は下流のニューメキシコ(New Mexico)州のサンファン川(San Juan River )に流れ込んだ。
拡散の過程でオレンジ色は薄まり、ほぼ視認できなくなったが、汚染水はコロラド川沿いにグランドキャニオン(Grand Canyon)の方向に広がり、ユタ(Utah)州や同州の貯水湖であるパウエル湖(Lake Powell)にも拡散。長期にわたる影響が懸念されている。
鉛やヒ素といった発がん性物質の有無についての集中的な水質試験が実施されており、結果は数日中に公表される見込み。
この流出により、コロラド、ニューメキシコの両州や、複数の州にまたがる先住民ナバホ(Navajo)居留地で非常事態が宣言されている。(c)AFP/Robert MACPHERSON