【8月12日 AFP】ナイジェリア北東部ボルノ州(Borno)の市場で11日、爆弾がさく裂し、少なくとも47人が死亡、50人以上が負傷した。医療筋と目撃者らが明らかにした。現場の周辺地域は頻繁にイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の標的となっている。

 爆発が起こったのは、同州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)から南へ約135キロ離れたサボンガリ(Sabon Gari)村で毎週開かれている市場。最も人出の多い午後1時15分(日本時間同9時15分)ごろに発生したという。

 現場から約50キロ離れた病院の看護師はAFPに対し、「市場から、少なくとも47人の遺体と、少なくとも50人の負傷者が搬送されてきた」と明かした。さらに負傷者の大半が「重傷」だとしており、死者数は今後さらに増える恐れもある。

 目撃者らは同日の爆発について、ボコ・ハラムによる犯行を示す特徴が多くあったと話している。同組織は6年前に武装闘争を初めて以来、混雑したバスターミナルや市場、モスク(イスラム礼拝所)、教会などを標的にしてきた。

 地元の自警団員らによると、同域では2日前の9日にも、高速道路で待ち伏せしていた過激派グループが4人を銃殺し5人を拉致する事件が発生したばかりだという。

 ボコ・ハラムは2009年以降、1万5000人以上を殺害。国境付近へと勢力を広げており、ここ数か月隣国のチャドとカメルーンでは自爆攻撃が多発している。

 ナイジェリア、チャド、カメルーン、ニジェールの4か国は今年合同で対ボコ・ハラムの軍事作戦に乗り出している。さらにベナンも、近く活動開始予定の多国籍軍に加わることになっている。(c)AFP