マレーシア機撃墜、現場にロシア製ミサイル破片か 調査団が発見
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【8月12日 AFP】昨年発生したマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH17便撃墜事件の調査当局者らは11日、ウクライナ東部の墜落現場でロシア製の地対空ミサイル「ブク(Buk)」の一部の可能性がある破片を発見したと発表した。
オランダ安全委員会(OVV)と検察当局が出した共同声明によると、国際合同調査チームは「ブクの可能性がある複数の破片」を調べており、「これらの破片はウクライナ東部(の墜落現場)で先に行われた回収作業の際に収容され、犯罪捜査班とOVVが保管している」という。
MH17便は昨年7月17日、ウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力が激しい戦闘を繰り広げていたさなかに撃墜され、乗客乗員298人全員が犠牲になった。
ウクライナと欧米諸国の多くは、同機を撃墜したのは親露派と断定、ロシアから供給を受けたブクミサイルを使用した可能性があると指摘している。一方ロシアと親露派はいかなる責任もないと否定し、非があるのはウクライナ軍の方だと主張している。
この事件の刑事捜査を行っている国際合同調査チームには、オランダ、ウクライナ、オーストラリア、マレーシア、ベルギーが参加している。
OVVと合同調査チームが出した声明では、調査中の破片から「MH17便撃墜の関与者に関するさらなる情報が得られる可能性」があり、「そのために合同調査チームはこれらの破片の出どころをさらに追及していく。世界的な法医学や兵器の分野の専門家らに助言を求めていく」としている。
その一方で、「現時点では、見つかった破片とMH17便の墜落に因果関係があると結論付けられるには至っていない」と強調している。(c)AFP/Charles ONIANS