【8月8日 AFP】シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領のいとこの息子が6日、同国西部沿岸のラタキア(Latakia)の路上で運転をめぐるトラブルから空軍将校を射殺した。在英の非政府組織(NGO)、シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が7日、明らかにした。

 同監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると6日夜、ラタキアの道路で車を運転していたアサド大統領のいとこの息子、スレイマン・アサド(Suleiman al-Assad)氏は、十字路でハサン・シーク(Hassan al-Sheikh)大佐の車に追い越されたことに腹を立て、大佐の車を追いかけ前方に回り込んで停止させると、車から降りて大佐を撃ったという。

 ラタキアはシリアでは少数派のイスラム教アラウィ(Alawite)派の中心地。アサド大統領の一族はアラウィ派だが、スレイマン・アサド氏が逮捕されていないことをめぐり緊張が高まっており、同氏に対する刑罰を求める声が上がっている。

 シリア人権監視団は拠点を英国に置きながら、内戦状態のシリア各地に情報源を持つ。(c)AFP