【8月6日 AFP】米人気歌手テイラー・スウィフト(Taylor Swift)さんが、窮地に立たされていた豪シドニー(Sydney)の劇団に救いの手を差し伸べた──70代の出演者たちがダンスする公演で、スウィフトさんのヒット曲「シェイク・イット・オフ(Shake it Off)」を使用することが、公演直前に本人に直接認められたのだ。

 問題が起きたのは、シドニーのベルボア劇団(Belvoir Theatre)が制作した、高校生最後の夜を迎えた17歳たちの物語を70代の俳優たちが演じる戯曲「セブンティーン(Seventeen)」。俳優たちが「シェイク・イット・オフ」に合わせてダンスする見どころのシーンがあり、出演者たちは歌詞もすべて暗記した。だが5日夜の初日直前になって、音楽出版社から楽曲使用を拒否されたようだ。

 演出家のアンルイーズ・サークス(Anne-Louise Sarks)さんは4日朝、ツイッター(Twitter)でスウィフトさんに対し「私は芸術的な窮地に直面している。助けてくれませんか」「何でもいいので、何かできませんか?!」と懇願した。

 呼び掛けへのスウィフトさんの対応は素早く、スウィフトさんはツイッターで「許可します。初日がうまくいくよう幸運を祈ります」と返信した。

■スウィフトさんを知らなかったシニア俳優たち

 スウィフトさんはツイッターで6150万フォロワーを誇る世界的なスーパースターだが、「セブンティーン」の出演者たちは舞台の稽古に入るまでスウィフトさんのことを知らなかったという。

 サークスさんはオーストラリア放送協会(Australian Broadcasting CorporationABC)に対し、「俳優たちはリハーサルまでテイラー・スウィフトさんのことを──というかポップミュージックのことをあまり──知らなかったので、私たちで楽曲を紹介し、俳優たちは歌詞を全部暗記した──これにはかなり時間がかかった」と述べ、「だから直前で楽曲使用を拒否されたのはかなりの大問題だった」と語った。(c)AFP