リオ五輪の馬術会場近くで伝染病が発覚、ブラジル農務省が調査へ
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【8月6日 AFP】来年開催されるリオデジャネイロ五輪の馬術会場に近い厩舎(きゅうしゃ)で、家畜伝染病である「鼻疽(びそ)」の感染が発覚し、ブラジル農務省は5日、状況の調査に乗り出していることを明らかにした。
リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のデオドーロ(Deodoro)地区では、6日から五輪のテストイベントとなる馬術大会が予定されており、現地では今回の伝染病を強く警戒している。
農務省によると、鼻疽と診断された少なくとも1頭が感染拡大を防ぐために殺処分された。この馬は五輪会場からわずか数百メートルしか離れていない軍の施設で、数か月間ほど飼育されていた。
今回の伝染病は、人に感染する可能性があるとされている。しかしながら農務省は、大会出場者に広まる恐れはないとしている。
農務省は発表した声明の中で、「五輪のテストイベントとなる今大会では、完ぺきな検疫態勢と厳しい防疫対策が講じられている」とコメントしている。
「今回のテストイベント期間中、健康問題への対策は万全である」
問題が発生した軍施設では、全584頭の馬が精密検査を受けることになっており、採取されたサンプルはドイツの研究所で分析される。
また、南部にある別の馬術センターでも、問題の軍施設にいた馬が使用されたことがあるため、ここで飼育されている約300頭についても検査と厳しい検疫が行われている。
これまでに17頭が鼻疽と診断され、サンパウロ(Sao Paulo)の施設に隔離されており、精密検査が行われたあと殺処分される。
鼻疽は致死率の高い伝染病で、呼吸器に潰瘍を引き起こし、切り傷、くしゃみの飛沫、汚染食品、器具などから感染が拡大するとされている。(c)AFP