【8月4日 AFP】ロシア陸上競技連盟(ARAF)は3日、同国の陸上選手にドーピングがまん延していることを示す血液検査の結果が流出した問題で声明を発表し、今回の新たな疑惑について調査することを明らかにした。

 ドイツ公共放送連盟(ARD)と英紙サンデータイムズ(Sunday Times)が大量ドーピング疑惑を報じたことで、第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)の開幕を約3週間後に控える陸上界は、新たな危機を迎えている。

 ARDとサンデータイムズは、国際陸上競技連盟(IAAF)が持っていた選手5000人分、計1万2000件の血液検査の結果をリークし、ドーピングの規模が「桁外れ」だったと伝えた。

 ロシアの選手については、「異常」な結果が多数あったと伝えられており、サンデータイムズは、「ロシアが獲得したメダルのうち80パーセントは、疑わしい選手によってもたらされたもの」としている。

 2012年ロンドン五輪の陸上女子800メートルで銅メダルを獲得したエカテリーナ・ポイストゴワ(Ekaterina Poistogova、ロシア)は、ARDのドキュメンタリー番組で薬物違反をしていた選手の一人として名指しされたが、不正行為については全面的に否定している。

 露通信社Rスポーツ(R-Sport)は、ポイストゴワの「私はその番組を視聴していませんし、するつもりもありません」というコメントを伝えている。

「私は定期的にドーピング検査を受けているので、改めて証明することは何もありません」

「だけど、ダイヤモンドリーグ(IAAF Diamond League 2015)第13戦のストックホルム大会の前に、世界反ドーピング機関(WADA)の事情聴取を受けたので、今回の一件について迷惑しています」

「私は出頭して説明しました。隠すことは何もありません。この番組はすべてがでたらめで、何も信じられません」