国立公園周辺の狩猟規制を強化、人気ライオン殺害で ジンバブエ
このニュースをシェア
【8月2日 AFP】ジンバブエの野生動物保護当局は1日、同国の国立公園で観光客らの人気を集めていたライオンのセシル(Cecil)が米国人の狩猟愛好家に殺された問題を受け、同国最大の野生動物保護区周辺での狩猟について新たな規制を設定したことを発表した。
同国で公園と野生動物を管理するジンバブエ国立公園・野生動物保護庁(Zimparks)のエドソン・チジヤ(Edson Chidziya)長官は声明で、「ワンゲ国立公園(Hwange National Park)周辺におけるライオン、ヒョウ、ゾウの狩猟はただちに禁止する」と発表した。また弓矢を使用した狩猟も、同丁の長官の許可がない限り禁止された。
「弓矢を使用した狩猟は、ジンバブエ国立公園・野生動物保護庁の長官より書面による許可を必要とし、公園の職員が同行した上でのみ行われる」とチジヤ長官は声明で述べた。
今回発表された措置は、ワンゲ国立公園で先月初めに米国人の狩猟愛好家で歯科医師のウォルター・パーマー(Walter Palmer)氏により、セシルが弓矢などで殺され、同氏に国際的な非難が殺到していることをうけたもの。セシルは同公園内に生息していたが、公園の外に餌でおびき寄せられ殺された。
その後、パーマー氏と、「違法な狩猟を防止しなかった」として既にジンバブエで起訴されている現地ガイドのセオ・ブロンコスト(Theo Bronkhorst)被告は、弓矢で撃って負傷させたセシルを40時間追跡し、銃で撃って殺した。同国のオッパ・ムチングリ(Oppah Muchinguri)環境相は、米国に対しパーマー氏の身柄引き渡しを要請している。(c)AFP