【7月28日 AFP】沈没船などを調査するスウェーデンの会社が27日、スウェーデン領海に沈んでいるロシアの小型潜水艦を発見したと発表した。スウェーデンでは昨年10月に謎の潜水艦の捜索が行われ、注目を集めていた。

 スウェーデン軍は、ダイバーらの主張に対して慎重な反応を示している。スウェーデン軍の報道官は「軍の分析官はまだ結論を出しておらず、ダイビング企業からの画像をもっと見たがっている」とコメントし、結果は「数日中に」出るはずだと付け加えた。

 沈没船を発見したダイビング会社「オーシャンXチーム(Ocean X Team)」に所属するダイバーによれば、潜水艦は「全くの無傷」で、「船殻に目に見える損傷はなく」、ハッチは閉まっていたという。

「この潜水艦がどれほど古いもので、いつから海底に沈んでいるのか分からないが、船殻に書かれたキリル文字から、ロシアの潜水艦であることが分かる」と、ダイバーは声明で述べている。

 ダイバーは、潜水艦が沈んでいる位置は明らかにしなかったが、沈没船の画像をウェブサイトに掲載しているタブロイド紙エクスプレッセン(Expressen)によれば、潜水艦はスウェーデン中央部の東海岸沖約2.8キロの場所で発見されたという。

 昨年10月、スウェーデン海軍はストックホルム(Stockholm)群島沖で、ロシアのものと思われる外国の潜水艦の大規模な捜索活動を行った。スウェーデン海軍はその後「小型潜水艦」がスウェーデン領海を侵犯したと明らかにしたが、潜水艦の国籍は突き止められなかった。

 オーシャンXチームの1人は、「昨年の潜水艦捜索活動との関連性があるとは思っていない」と、エクスプレッセンの取材に語ったが、それ以上の詳細は明らかにしていない。オーシャンXチームは、沈没船にさらに近づいて調査するために新たなダイビング活動を予定していると述べている。(c)AFP