トルコ軍、シリアのクルド人支配の村を砲撃
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【7月27日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)県で、クルド人民兵部隊「クルド人民防衛部隊(Kurdish People's Protection Units、YPG)」の支配下にある村が、トルコ軍の戦車による夜間の砲撃を受け、YPGと同盟関係にある組織の戦闘員少なくとも4人が負傷した。YPGと非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が27日、明らかにした。
トルコは砲撃に先立つ26日、シリアのイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」や、トルコ政府が「テロリスト」とみなしているクルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' Party、PKK)」のイラク北部の拠点を空爆していた。
砲撃を受けたZur Maghar村は、トルコとの国境沿いに位置し、ISの制圧下にあるジャラブルス(Jarabulus)の東方にある。
シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によれば、今回の砲撃はシリア内のクルド人支配地域へのトルコ軍の攻撃としては、シリア内戦が始まって以来最も本格的なものとみられる。
トルコは最近、シリアでのIS空爆を開始し、国内でもISに共鳴する人々の一斉摘発を実施した一方で、シリアのYPGと密接な関係にあるPKKも標的としている。トルコ政府はPKKを「テロ組織」とみなしており、この数日間、イラク北部のPKK拠点に2011年8月以来となる激しい空爆を行っている。(c)AFP