イラン核合意、共和党が国務長官を痛烈批判 米上院公聴会
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【7月24日 AFP】ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は23日、上院外交委員会の公聴会に出席し、困難な協議を経てまとまったイラン核協議の最終合意を擁護した。ケリー氏がこの合意について議会で公式に発言したのはこれが初めてで、議員らからは同氏がイランに「言いくるめられた」「けむに巻かれた」と痛烈な批判が相次いだ。
ケリー氏は懐疑的な姿勢を示す議員らを前に、「世界にとって良い合意」だと訴え、承認を要請した。
前週オーストリアの首都ウィーン(Vienna)で結ばれたこの合意についてケリー氏は、「実際のところこのウィーン合意はイランの核計画を制限していく上で、これまで俎上(そじょう)に載せられた他のどんな選択肢よりも強力で包括的、持続的な措置となる」と述べた。
さらに、履行されればイランを「永遠に厳しい監視」下に置くことができ、同国の核活動が「全面的に平和的なものであり続ける」よう国際社会も結束していけると付け足し、「これは世界にとって良い合意、米国にとって良い合意、地域における米国の同盟国と友好国にとって良い合意だとわれわれは信じており、議会からの支持に値するものだと考えている」と話した。
しかし共和党議員らからは懐疑的な意見が相次ぎ、公聴会は4時間半に及んだ。ケリー氏は細い銀縁眼鏡の後ろに疲れたような目を見せていた。
議会はこの合意を承認するかどうか、60日間の審査期間に入っているが、上下両院で特に共和党議員らから強い抵抗を受けている。
議会は不承認の動議を可決することができるが、これに対しバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は拒否権を発動することができる。この拒否権を覆すには、上下両院のそれぞれで3分の2の票が必要となる。(c)AFP/Robert MACPHERSON