【7月23日 AFP】トルコ南東部のシリア国境近くの町ジェイランプナル(Ceylanpinar)で22日、警察官2人が他殺体で見つかり、トルコのクルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)」が犯行声明を出した。シリア国境に近い南部の町スルチ(Suruc)で20日に起き32人が死亡した、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」によるとされる自爆攻撃への報復だとしている。

 PKKの軍事部門とされる「人民防衛軍(People's Defence ForcesHPG)」は、ウェブサイトで声明を公開し、警察官2人がISに協力したと非難、「スルチでの虐殺への報復として、処罰を下した」と主張した。

 トルコ南部のスルチで20日に起きた自爆攻撃について当局は、IS戦闘員と数か月にわたり連絡をとっていたトルコ人学生(20)が容疑者として特定されたと発表している。

 ジェイランプナルでのPKKによる警官の殺害事件を受け、シリアでのクルド人とイスラム国との戦闘がトルコ領土に波及しつつあるとの恐れが高まった。

 首都アンカラ(Ankara)では、アフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相が、シリアとの国境付近の警備強化に向けた行動計画を討議するため閣僚会議を召集した。(c)AFP/Fulya OZERKAN / with Stuart WILLIAMS in Istanbul