不倫サイトがハッキング被害、利用者の個人情報流出の恐れ
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【7月21日 AFP】「不倫専用」の出会い系サイト「アシュレイ・マディソン(Ashley Madison)」が同サイトの閉鎖をもくろむハッカーから攻撃を受け、利用者の個人情報が流出する恐れがあることが分かった。同サイトを運営するカナダ企業アビッドライフメディア(Avid Life Media)が20日、明らかにした。ハッカーらは、個人情報を流出させると脅迫している。
同社によると、「権限のない集団」が同サイトのさまざまなアクセスポイントから無許可で侵入し、データを入手したとしている。
この攻撃については、「インパクトチーム(Impact Team)」を名乗るグループが犯行声明を出している。「人生一度。不倫をしましょう」というモットーで有名な同サイトの閉鎖を目指した動きの一環だという。
このハッカー集団がインターネット上に投稿した声明は、アシュレイ・マディソンとその関連サイトの「エスタブリッシュト・メン(Established Men)」を「直ちに、永久に閉鎖しなければならない」とするとともに、「両サイトを閉鎖すれば困るだろう、しかし閉鎖に応じなければもっと困ることになる」「性的嗜好(しこう)、ヌード写真、会話内容、クレジットカード利用履歴、実名と住所を含む全利用者の記録とプロフィルを公開する」としている。
この攻撃を受けて同社は現在利用者に対し、プロフィルの「全削除」サービスを無料で提供している。これまでプロフィルデータの削除は有料で行っていた。
不倫行為をサポートするアシュレイ・マディソンは世界中に3300万人を超えるユーザーがいるとしている。アビッドライフメディアは、「世界有数のIT企業と連携して厳重な安全対策を講じている」ものの、「これらの措置でもわれわれのシステムに対する今回の攻撃を予防することができなかった」と説明。警察に協力し、今回の「サイバーテロ行為に及んだ者らに責任を取らせる」としている。(c)AFP/Rob Lever