南仏海岸、サウジ王族滞在で立ち入り規制 住民らは不満
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【7月20日 AFP】サウジアラビアの王族が、近く仏地中海沿岸の別荘に滞在するため、一般の人々の海岸への立ち入りが広範囲にわたって禁止される。これを受けて、周辺住民や観光客らは19日、不満をあらわにした。
南仏のアンティーブ(Antibes)からマルセイユ(Marseille)までの地中海沿岸には、臨海鉄道と澄んだ地中海、そして両脇を岩場にはさまれた、同王族の別荘が立つ敷地が約1キロにわたり広がっている。
地元当局は、サウジアラビアの国王が今週到着することは事実としながら、「国王の滞在中は、沿岸への立ち入りが警察により禁止される」と述べた。また海上空のアクセスについても、海岸から300メートル以内に近づいた場合に沿岸警備隊から制止されるとしている。
王族の訪問をめぐり、関係者らの間には落胆と怒りの声が上がっている。地元住民の一人は、「サウジの国王であれ他の大富豪であれ、彼らはいつも一般の人々よりも優先される。ただ、400人もの側近を伴うので、経済的な恩恵はある。訪問を前に、道路の修復も行うと聞いている」とコメントした。(c)AFP/Vincent MORVAN