英女王のナチス式敬礼写真、大衆紙が掲載 王室は不快感
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【7月18日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が子どもだった1930年代初頭にナチス式敬礼をしている様子を撮影したとされる写真が、18日付の英大衆紙サン(The Sun)の1面に掲載された。バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)は掲載に不快感を表明している。
写真は、6歳前後のエリザベス女王が、母親のエリザベス皇太后(Queen Mother)と共に、右手を挙げたナチス式の敬礼をしているもの。「英王室のナチス式敬礼(Their Royal Heilnesses)」との見出しが付けられている。1933年~34年頃にスコットランド(Scottland)のバルモラル城(Balmoral estate)で撮影された20秒ほどの白黒動画がもとになっているとみられ、過去に公開されたことはなかった。
2人は、エリザベス女王の叔父で当時英国王だったエドワード8世(Edward VIII)に勧められて、ナチス式敬礼をしたようだ。エドワード8世はアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)に会った後、米国人で離婚歴のあるウォリス・シンプソン(Wallis Simpson)夫人と結婚するため1936年に退位した。
写真掲載についてバッキンガム宮殿の報道官は17日、「80年も前に撮影された、王室が保有する個人的な動画が、このような方法で利用されたのは遺憾だ」との声明を発表した。(c)AFP