【7月16日 AFP】米人気俳優ジョニー・デップ(Johnny Depp)さんが撮影のためオーストラリアを訪れた際に正規の手続きを踏まずに愛犬2匹を連れて入国した問題で、豪農務省は16日、デップさんの妻で女優・モデルのアンバー・ハード(Amber Heard)さんに対し、検疫法違反で訴追する方針で召喚状が送られたことを明らかにした。

 豪農務省によれば、「ゴールドコースト(Gold Coast)の邸宅で密輸された可能性のある犬2匹が見つかった問題」を受け、14日に検疫法違反の容疑でハードさんに召喚状が送られたという。

 報道によると審理は9月にクイーンズランド州の裁判所で開かれる予定だが、ハードさん本人が出頭するかは不明。

 豪検疫法違反は、罰金や最高10年の禁錮刑の対象となっている。 

 この問題は今年4月、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン(Pirates of the Caribbean)』シリーズ最新作の撮影のため豪クイーンズランド(Queensland)州を訪れたデップさんが、同行したヨークシャーテリアの「ピストル(Pistol)」と「ブー(Boo)」について税関に申告せずに入国していたもの。

 オーストラリアは疫病の侵入を防ぐため厳しい動物検疫制度を設けており、犬を連れて入国する場合は輸入許可証を取得した上で、到着後少なくとも10日間は指定の施設に隔離することを義務付けている。

 4月の問題発覚時、バーナビー・ジョイス(Barnaby Joyce)豪農相はデップさんに対し、2匹の犬をただちに出国させなければ殺処分すると警告。メディアで大きく取り上げられた。(c)AFP