【7月15日 AFP】米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」が14日、冥王星に最接近した。NASAが発表した。探査機が冥王星に接近したのは史上初めて。打ち上げから10年近くを経た快挙となった。

 原子力電池を搭載し、過去に建造されたどの宇宙船よりも速い時速約5万キロで飛行する同機は小さなグランドピアノほどの大きさ。自動操縦で冥王星に接近し、画像撮影にも成功している。これらの画像から、冥王星に関し宇宙探査史上初となる新情報が得られるものと期待されている。

 ニュー・ホライズンズの主任研究員アラン・スターン(Alan Stern)氏は同機の冥王星最接近時を「歓喜の瞬間」だったと表現。今後「16か月にわたり次々と送信されてくるデータ」が、冥王星に関する新しい教科書の執筆に役立ってくれるはずだとしている。

 スターン氏は記者団に対し、「これでわれわれは、(ジョン・F・)ケネディ(John F. Kennedy)大統領が50年以上前に着手し、今日も(バラク・)オバマ(Barack Obama)大統領の下で継続されてきた太陽系の初期探査を完了した」と語った。(c)AFP/Marc Antoine BAUDOUX/and Kerry Sheridan in Miami