【7月15日 AFP】ギリシャ政府は14日、金融支援を受けるためユーロ圏の債権団から突き付けられた条件を反映した法案を議会に提出した。アレクシス・チプラス(Alexis Tsipras)首相は、反緊縮を掲げて自身が率いてきた与党・急進左派連合(SYRIZA)から厳しい財政改革案への支持を取り付けようと奔走している。

 ギリシャのユーロ圏離脱を回避するため13日に結ばれた合意に基づき、ギリシャ議会は労働法や年金、付加価値税を含む税制の大改革を断行するための法案を可決させなければならない。

 それが実現して初めて、ユーロ圏のうちギリシャを除く18か国の首脳が、3年間で最大860億ユーロ(約11兆7000億円)の救済策としてギリシャが獲得する融資額の交渉を開始する。ギリシャが金融支援を受けるのは、過去5年間でこれが3度目となる。

 しかし与党議員のうち強硬派の約30人は、国外の債権団から要求された改革案に反対する構えを示しており、チプラス首相は15日までに議会で法案を通過させるため、親欧州の野党に協力を求めざるを得ないという苦しい局面に立たされている。(c)AFP/Marc BURLEIGH