【7月14日 AFP】中国とフィリピンが領有を争う南シナ海(South China Sea)のスカボロー礁(Scarborough Shoal)について、米グーグル(Google)が、フィリピン国内からの抗議を受け、自社の地図サービス「グーグルマップ(Google Map)」から中国名を削除していたことが分かった。

 フィリピンは、漁業資源が豊富な同礁周辺海域の領有権をめぐり、オランダ・ハーグ(Hague)の常設仲裁裁判所に仲裁を申し立てている。

 グーグルマップ上では14日の時点で、同礁の表記は国際的な名称の「スカボロー礁」とされている。同サービス上では以前、同礁が中国の中沙諸島(Zhongsha Islands)の一部とされていたことから、ネット上では同礁を中国領とみなす表記をやめるようグーグルに求める運動が展開されていた。

 グーグルのフィリピン・マニラ(Manila)支部は「この問題を解決するためグーグルマップを更新しました。われわれは、地名が深い感情をかきたてる場合があることを理解しているため、問題を認識した時点で迅速に対応しました」との声明を発表した。(c)AFP