【7月14日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は13日、薬物取引に関連した罪で服役中の受刑者46人について、時代遅れの厳しすぎる法律で裁かれたとして減刑すると発表した。これによりオバマ大統領が減刑した受刑者は、オバマ氏の前任の4大統領による合計より多い89人となった。

 米国の受刑者数は他国をはるかにしのぎ、世界で最も多い。刑事司法改革を進めるオバマ大統領はこれまでも主に暴力的でない薬物関連の受刑者を減刑してきたが、一度にこれほど多くの受刑者を減刑したのは初めて。

 オバマ大統領はホワイトハウス(White House)のフェイスブック(Facebook)に投稿された動画メッセージのなかで、今回減刑された受刑者たちが現行法で裁かれていたら、ほとんど全員が既に刑期を終えていたはずだと述べ、彼らには「第2のチャンス」が与えられるべきだと語った。

 米国自由人権協会(American Civil Liberties UnionACLU)によると、米国では成人99人のうち1人が収監されており、収監者の数は1970年以降700%も増えた。

 これに仮出所者や執行猶予、保護観察者まで含めると、米国の成人の31人に1人が何らかの形で矯正当局の関与下に置かれている計算になる。(c)AFP/Jerome Cartillier