【7月9日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)は8日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第21シードのリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)は6-4、4-6、3-6、6-4、11-9で第4シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を破り、準決勝に進出した。

 29歳のガスケは、快挙ともいえる自身の準決勝進出を、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)という顔ぶれのなかでは、「自分が一番下」と表現している。

 ガスケが3時間を超える試合を制し、8年ぶり2度目のウィンブルドン4強入りを果たしたのに対し、次の対戦相手である前回王者ジョコビッチ、ウィンブルドン優勝7度のフェデラー、そして2013年大会王者のマレーは、難なく準々決勝を突破し、順当に準決勝へ駒を進めた。

 ガスケは「ビッグプレーヤーばかりの準決勝に残れたことを誇りに思う。だけどフェデラー、ジョコビッチ、マレー、そして僕という顔ぶれでは、僕が一番下だ」と語った。

 ガスケが過去に四大大会(グランドスラム)の4強入りを果たしたのは、2007年のウィンブルドン、2013年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2013)の2回だけで、それぞれフェデラー、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に敗れている。

 そして今回が2度目のウィンブルドン準決勝進出となるガスケに対し、フェデラーは10回、ジョコビッチは7回、そしてマレーは6回、ベスト4入りを経験している。

 また、ジョコビッチとの通算12回の対戦で1勝しかできていないことも、ガスケの劣等感を刺激している。最後の勝利は2007年までさかのぼらなければならず、前回対戦した全仏オープンテニス(French Open 2015)4回戦では、わずか6ゲームしか獲得できずにストレートで惨敗した。

 ガスケは、「楽しんで、パリ(Paris)のときよりはいい試合がしたい」と話した。

「大切なのは勝てると思うこと。それがなにより大切だ。コートに出て、勝てるんだと自分に言い聞かせる。そういう心構えが必要になる。勝つためにコートに立つことがね」

「グランドスラム準決勝の舞台で、ノバクのような選手と対戦できるのだから、それを楽しむよ。そしてもちろん、決勝進出を目指す」

「ノバクは優勝候補だ。みんなそう思っている。だけど僕だってこのチャンスを逃すつもりはないし、やってみなければ結果はわからない」

(c)AFP/Dave JAMES