【7月7日 AFP】米フロリダ(Florida)沖で1622年に沈没したスペイン船から発見された金杯やエメラルドが散りばめられた十字架、金の延べ棒などが来月、米ニューヨーク(New York)でオークションにかけられる。

 これらの品々は、米国のトレジャーハンター、メル・フィッシャー(Mel Fisher)氏が、沈没したスペイン船「ヌエストラ・セニョラ・デ・アトーチャ(Nuestra Senora de Atocha)号」の残骸から見つけたものだ。

 同船はスペインの沈没船としては最もよく知られた存在で、ハリケーンの中を航海中に海底に沈んだ。この嵐で沈没したスペイン船は、少なくとも8隻に上ると考えられている。同船には、宝飾品などが大量に積載されていたという。

 フィッシャー氏は、巨額の費用を投じて15年以上にわたる捜索を行い、1985年7月20日に沈没船の場所を特定。船内からは、硬貨や希少な宝石類などを含む、4億5000万ドル(約550億円)相当の宝の山が発見された。

 ニューヨークのオークション会社ガーンジーズ(Guernsey's)は、フィッシャー氏の発見30周年を記念して、アトーチャ号から回収した財宝約40点とその他の沈没船から発見された品々をオークションにかけると発表した。

 オークションには、アトーチャの姉妹船のサンタ・マルガリータ(Santa Margarita)号から回収された、希少な銀貨100枚も出品されるという。

 推定落札価格は、合計で約150万~200万ドル(約1億8400万~2億4500万円)となっている。(c)AFP