【7月7日 AFP】ギリシャの国民投票で債権団が求める緊縮策が拒否されたことを受け、フランスとドイツは6日、ギリシャに対し金融支援協議の再開に向けて具体的な提案をするよう呼び掛けた。

 経済状況がますます切迫するギリシャ当局は、現金自動預払機(ATM)内の現金の枯渇を懸念し、8日間の銀行閉鎖をさらに延長した。

 一方、欧州中央銀行(European Central BankECB)は、ギリシャの銀行への流動性支援は維持すると発表したものの、担保条件を厳しくすることで資金へのアクセスをより困難にしたとしている。

 フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領は同日、仏パリ(Paris)でドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相とギリシャ危機をめぐり会談し、「交渉の扉は開かれている」とした一方で、「ユーロ圏にとどまりたいという意向が長期的な計画として結実するよう、(ギリシャの)アレクシス・チプラス(Alexis Tsipras)政権が真剣で説得力のある提案を出せるかどうかにかかっている」と述べた。

 7日にはユーロ圏19か国首脳がベルギー・ブリュッセル(Brussels)に集まって緊急会合が開かれることになっており、チプラス首相はその場でギリシャ政府の提案を発表することになっている。

 オランド大統領と共に記者会見に臨んだメルケル首相は、新たなギリシャ救済策のための条件は「まだ満たされていない」と指摘。「だからこそわれわれはギリシャ首相からの具体的な提案を待っている。ギリシャを再び繁栄に導く計画を」と述べるとともに、ユーロ圏諸国はすでに「ギリシャとの強い団結」を示してきているという見方を示した。(c)AFP/Aurelia END with Marc BURLEIGH in Athens