【7月3日 AFP】米当局は、汚職事件で5月にスイス当局が逮捕した国際サッカー連盟(FIFA)の幹部7人の身柄引き渡しを要請した。大規模な汚職事件への対応をめぐり、長期化する可能性がある法廷闘争の幕開けともいえる。

 スイス当局は2日、首都ベルン(Bern)の米大使館から、身柄引き渡し要請を前日の1日に受けたと発表した。手続きには数か月かかる可能性もある。

 7人は総会と会長選挙を目前に控えた5月27日未明、スイス・チューリヒ(Zurich)のホテルで逮捕された。会長選挙ではジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長が再選した。

 ブラッター会長はいずれの捜査対象にも含まれておらず、1日にドイツのメディアが公表したインタビューでも、改めて関与を否定した。

 逮捕された7人は北南米の出身者で、チューリヒ周辺で別々に勾留されているが、全員が米国への送還を拒否する構えを示している。

 7人は米当局から、北南米で開催されたサッカートーナメントのマーケティングに関連し、1億5000万ドル(約185億円)以上の収賄に関与した罪で起訴されている。

 スイス司法当局によると、チューリヒ警察は7人を改めて取り調べ、米当局の要請に応じるかどうか14日以内に判断するという。(c)AFP/Agnès PEDRERO