【7月2日 AFP】オーストラリア・シドニー(Sydney)で歯科を受診した最大1万1000人に、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)や肝炎ウイルスに接触した恐れがあると、豪当局が2日発表した。器具の消毒が不適切だったという。

 豪南東部ニューサウスウェールズ(New South Wales)州の保健当局によると、4つの歯科医院に勤務する歯科医師12人が、器具の消毒と殺菌を正しく行っていなかったという。当局ではこの12人の歯科医師から治療を受けた患者に対し、万一に備えてHIVと、肝炎ウイルスA型、B型、C型について血液検査を受けるよう呼び掛けている。

 当局によれば、これまでに感染の報告はなく、感染リスクも低いが、手術・注射・投薬などの医療行為を受けた患者には感染の恐れがあるという。

 この問題をめぐり、歯科医師6人が業務停止処分に、残る6人が条件付き免許登録の処分となっている。(c)AFP