【6月29日 AFP】米ニューヨーク(New York)州の厳重に警備された刑務所から今月6日に脱獄し、逃走を続けていた男が28日、カナダ国境近くで警察に拘束された。当局と米メディアが伝えた。一緒に脱獄したもう1人の男は26日に射殺されている。

 拘束されたのはデービッド・スウェット(David Sweat)受刑者(35)。カナダ国境の約3キロ南で警官に銃で撃たれ、病院に搬送された。

 米アルコール・たばこ・銃器取締局(Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms and ExplosivesATF)はツイッター(Twitter)に「ニューヨークよ、心安らかに眠れ」と投稿し、スウェット受刑者の拘束を伝えた。

 スウェット受刑者はリチャード・マット(Richard Matt)受刑者(49)と共に、カナダとの国境に近い同州北部の小さな町ダニモーラ(Dannemora)にあるクリントン刑務所(Clinton Correctional Facility)の房室の壁に電動工具で穴を開け、配管をはって進み、ダニモーラ町内のマンホールに抜けるという大胆な手口で脱獄していた。

 スウェット受刑者は2002年にニューヨーク州で保安官代理を殺害した罪で仮釈放なしの終身刑で服役していた。一方のマット受刑者は1997年に元上司の男性を誘拐し、身体を切断するなどの暴行を加えて死亡させてメキシコに逃亡。メキシコでも別の米国人を殺害して20年の禁錮刑を受けた後ニューヨークに送還され、禁錮25年~終身刑の実刑を受け収監されていた。(c)AFP