【6月25日 AFP】(一部更新)フランスで25日、スマートフォン(多機能携帯電話)のアプリケーションを利用した米配車サービス「ウーバー(Uber)」に客を奪われていると主張するタクシー運転手らが、空港や駅までの道を封鎖する抗議運動を行い、一部が暴徒化する事態となった。

 警察当局によれば、抗議運動には約2800人が参加し、仏各地の30か所以上で道路が封鎖された。パリ(Paris)では、シャルル・ドゴール空港(Charles de Gaulle International Airport)やオルリー空港(Orly Airport)に続く道が封鎖された。

 さらにタクシー運転手らは、パリを環状に取り囲む都市高速道路の西側部分を封鎖。機動隊が催涙ガスを発砲してデモ隊を解散させたが、その後も道路を再度封鎖しようとする動きがあった。

 封鎖に巻き込まれたある運転手は、ウーバーなどのアプリを使っていないと主張したものの、怒りを爆発させたタクシー運転手らに車から引きずり出され、車のタイヤを切られ、窓ガラスを割られ、放火された。

 米カリフォルニア(California)発のウーバーは利用者から人気を得ているが、既存のタクシー業界から激しい反発を招き、欧州連合(EU)圏内での営業の制限や多くの訴訟を抱えている。

 ウーバーのサービス「UberPOP(ウーバーポップ)」は1月からフランスでも禁止されている。だが取り締まりは困難で、サービスは現在も稼働している状態だ。(c)AFP