初鋳造のロダン作品、1億4200万円で落札 調査中に型を発見
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【6月24日 AFP】フランスの彫刻家オーギュスト・ロダン(Auguste Rodin)が制作した型で昨年、初めてブロンズで鋳造(ちゅうぞう)された作品が23日、ロンドン(London)で競売大手クリスティーズ(Christie's)の競売にかけられ、114万8053ドル(約1億4200万円)で落札された。
「アフロディーテ(Aphrodite)」という題名が付けられたこの作品の型はフランスのパリ(Paris)で上演された同名の芝居のためにロダンが1913年に制作したもの。当時はステージに置く石こう像しか制作されず、型は最近まで所在不明とされていた。
パリ(Paris)にあるロダン美術館(Musee Rodin)で昨年、フランス政府に寄贈されたロダン作品の調査中に「アフロディーテ」の完全な型が見つかり、ブロンズで鋳造されることになった。
作品は両腕を優雅に頭上に伸ばした女神アフロディーテの裸像で高さは2.15メートル。クリスティーズは、両腕の上部の型が見つかるまでこの作品が鋳造されたことはなかったとしている。
「印象派と現代美術(Impressionist and Modern Art)」と題された今回の競売では、他にも、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)やルネ・マグリット(Rene Magritte)、ポール・セザンヌ(Paul Cezanne)、マルク・シャガール(Marc Chagall)の作品が出品された。
この日、最も高額で競り落とされた作品は、フランスの印象派画家クロード・モネ(Claude Monet)の「Iris Mauves」で、落札価格は1721万6,021ドル(約21億3000万円)だった。(c)AFP