【6月23日 AFP】デンマークの元自転車ロード選手ニキ・ソレンセン(Nicki Sorensen)氏は22日、同国の反ドーピング機関(ADD)が重要な報告書を発表するのに先立ち、過去にドーピングしていた事実を認めた。

 ソレンセン氏はデンマークのタブロイド紙BTに対し、「私はドーピングしていたことを完全に認める。そのことを悔やみ、しなければよかったと思っている」と告白した。

 2003年から2011年までの国内ロード選手権で、4度の優勝を飾っているソレンセン氏は、ティンコフ・サクソ(Tinkoff-Saxo)の元チーム代表であるビャルネ・リース(Bjarne Riis)に勧められてドーピングを行ったことは否定している。

 ソレンセン氏は、「キャリア初期に起きたことで、もう10年以上前になる。私自身の意志で行った」と強調した。

 ティンコフ・サクソで元監督を務めていたリース氏は、現役時代の1996年にツール・ド・フランス(Tour de France)で総合優勝を果たしたが、2007年には勝利を確実なものにするために禁止薬物である造血剤エリスロポエチン(EPO)を使用していたと告白した。

 ADDは、23日に同国の自転車競技におけるドーピングに関する報告書を発表することになっており、3年間をかけて行われた研究結果は、同国で最大級のものになるとされている。

 ソレンセン氏の現役時代のハイライトは、ステージ優勝を飾った2009年のツール・ド・フランス(2009 Tour de France)と2005年の第60回ブエルタ・ア・エスパーニャ(60th Vuelta a Espana)となっている。

 総合20位を記録した2002年のツール・ド・フランスを含めて、プロとして15年間の現役生活を送ったソレンセン氏は昨季終了後に引退し、現在はティンコフでコーチを務めている。(c)AFP